ついつい、ドラマ。

つい思ってしまう、つい考えすぎてしまう。ドラマを観て感じたことを書きます。

心が動く。『ファイトソング』第一話・第二話【ネタバレあり】

TBS火曜ドラマ『ファイトソング』第一話・第二話

 

【※以下、ネタバレがあります。ご注意ください】

 

f:id:gotoesora:20220119093327j:plain

 

「どうして私ばっかりこんな目に遭わなきゃいけないの。神様ひどいって思ってます」

多かれ少なかれ、そう思ったことのある人はいるのではないだろうか。

主人公の彼女の出来事と比べたら小さい悩みなのかもしれないが、悩みというのは大小の問題ではない。ちょっとした引っ掛かりだろうと、悩みはそこから膨らんでいく。

 

たった一曲に支えられてきた彼女の人生は計り知れないが、その曲の作者に偶然出会い、弾き語りを聴いて、大粒の涙を流す。

そんな彼女を見て、その作者が「俺と付き合ってくれませんか」と言ったところで第一話が終わる。ここまで彼女の過去を丁寧に描いていたのに、そんな軽い終わり方があるのか?と落胆した。

翌週、第二話を観て、安堵した。ドラマのご都合主義と言えばそれまでだし、今後の展開のポイントがすでに散りばめられていることも分かる。それでもやはり、ここ最近多く見かける既視感たっぷり恋愛ドラマとはひと味違うと感じている。

 

彼女からその話を聞いて、施設の仲間たちは息を吞んでいた。泣いたことなどなかった彼女が号泣したことに驚いたようだ。

 

「心が動いたんだね」

ここから何か動くかもしれないね、と施設長は嬉しそうだった。

心が死んでしまうことは往々にしてあると思う。それこそ多かれ少なかれ、きっかけが何であろうと。そこから引き揚げてくれる何か、それを掴んで逃してはいけない。実際ここから物語は動いていく。

 

「心が動く」方を選択していけば、何か動き出すのだろうか。

コロナ禍で、行動的にも「動く」ことを制限され続けて二年以上が経つ。スポーツで身体を動かす、旅行でリフレッシュする、温泉に入って癒される、今まで自由に出来ていたことが、気軽には出来なくなった。それによって心の動きまでもが制限され続け、それに慣れ切ってしまった気がしている。もちろん、状況を見て対策を取って行動できることもある。だがそれには今まで以上に慎重に計画して状況を注視する必要があるのだから、日々に追われている社会人がそれを実行に移すのは並大抵の労力ではない。

 

それでも、このドラマを観て、何か「心が動く」ものを見つけたいと思った。

何かが動き出すのであれば、私もそれに出会ってみたい。

心が動いたその先へ連れ出してくれるものに出会うために、まずはアンテナを張るところから始めようと思う。

 

 

特別お題「わたしの推し

推しドラマ『ファイトソング』